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CIRCL編集部

睡眠時無呼吸症候群患者は「緑内障」になりやすい?そのメカニズムを解明

緑内障と言えば、テレビCMや新聞を通して、注意喚起や症状に関する情報共有がされている病気だ。実は睡眠時無呼吸症候群患者が発症しやすい病気の一つと言われている。

 2016年6月「なぜ睡眠時無呼吸症候群患者が緑内障になりやすいのか? 」を北海道大学大学院医学研究科(以下、北海道大学)の新明康弘博士等のグループが解明し、アメリカの眼科及び視覚科学の専門誌に報告した(※1)。

一見すると睡眠とは関係がなさそうな緑内障だが、睡眠時無呼吸症候群との関係について、ぜひこの機会に知ってもらいたい。

40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障!?そもそも緑内障とはどんな病気なのか

 研究内容について解説をする前に、緑内障について簡単に説明をする。まず緑内障を一言で説明すると「見える範囲が狭くなる病気」である。これは、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経という器官が圧迫されることで障害が起こるとされている(※2)。

最初は視野のほんのごく一部が見えなくなってきて、だんだんその範囲が広がってくる。早い段階で治療に取り組むのが理想的だが、片目に不調が現れても、もう片方の目でその視野をカバーできてしまう。そのため、症状の異変に気がつくのは状態が進行してからだとも言われている。治療をせずに放っておくと失明する可能性がある。

40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障と推定されており、そのうち9割が自覚症状なしではないかと考えられている(※3)。また睡眠時無呼吸症候群患者の緑内障の発症率は健常者と比較すると約10倍である(※1)。

睡眠時無呼吸症候群患者の眼圧の変化から見えてきたこととは

 ではなぜ「睡眠時無呼吸症候群患者が緑内障になりやすい」のか。北海道大学が報告しているプレスリリースの内容と合わせて解説をしていく。

緑内障は眼圧(眼の硬さ)による視神経の圧迫で発症するということは知られている。この眼圧は日内リズムによって変化するが、睡眠時の眼圧を測定するのは技術的に困難だった。そのことも関係を調査する上で妨げとなっていた。

睡眠時の患者の眼圧に着目

 北海道大学は、スイスのセンシメッド社が開発した「コンタクトレンズ型の眼圧計」を用いることで、睡眠時の患者の眼圧を測定することに成功したのだ。その結果、眼圧は非発作時よりも低下することが判明した。それは、無呼吸発作時には呼吸が上手にできないため、息が吸い込みづらくなり体内が陰圧状態になるからだと報告されている。

 同時に血中酸素飽和濃度も低下していることも明らかとなった。このことから、睡眠時無呼吸症候群の患者に関しては、眼圧上昇ではなく低酸素状態などのメカニズムによって視神経障害が引き起こされ、緑内障につながっている可能性が考えられる(※1)。

緑内障は他人事ではない

緑内障は早期発見が難しい病気の一つだと言われている。それは自覚が持ちにくいことに原因があるためだろう。とはいえ、前述のとおり40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障とという論説からもあるように、繰り返しになるが、緑内障は他人事ではない。自身の異変に気がつくためにも、日ごろからこうした病気の可能性にアンテナを張る必要があるのではないだろうか。

大切なのは日々の予防と自覚

 特に働き盛りの人たちにこそ、「自分も緑内障になる可能性がある」と自覚を持ってほしい 。またある程度の年齢に差し掛かったら、会社の健康診断とは別に、人間ドックへいったり、不調を感じたら早めに医療機関を受診したりする必要もあるだろう。

一人でも多くの人が「予防と自覚」を意識することで、症状が進行する前に早い段階で病気が発見できるようになるはずだ。

参考・引用

  • ※1:睡眠時無呼吸症候群患者の夜間眼圧変動の測定に初めて成功 ~睡眠時無呼吸症候群と緑内障発症の関係を解明~ http://www.hokudai.ac.jp/news/160607_med2_pr.pdf
  • ※2:参天製薬 目の病気百科 緑内障 http://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/library/glaucoma/
  • ※3:Pfizer なるほど納得!緑内障の情報サイト http://www.ntg40.jp/twenty/
  • 参考:Investigative Ophthalmology & Visual Science Continuous intraocular pressure monitoring during nocturnal sleep in patients with obstructive sleep apnea syndrome. (睡眠時無呼吸症候群患者における夜間睡眠中の持続的眼圧モニタリング) http://iovs.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2525820

WRITER

Ai Sugimoto

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