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CIRCL編集部

インプラント周囲炎は歯周病と同じではなかった!口腔ケアが大切な理由とは

 歯を失った部位に人工の歯根を入れるインプラント(人工歯根)。適切なメンテナンスをしないと歯周炎になることがあり、これを「インプラント周囲炎」という。

 東京医科歯科大学はインプラント周囲炎の原因となる口内の細菌集合体が普通の歯周炎とは異なることを明らかにした。これにより、現在の治療法の見直しや新たな治療方略の確立が進むことが期待される。

インプラントのメリットとは?

インプラントのメリットと言えば、もちろん、自分の歯のように、しっかりと物をかんで食べることができることだ。しかし、その一方で、インプラントになかなか踏み込めないという人も多い。その背景には、インプラントのデメリットがあるだろう。

インプラントのハードルは低くはない

手術によって口の中に、言って見れば「ネジ」を打ち込むことに抵抗感を覚える人もいるだろうし、術後のインプラントは、数カ月かけて骨と定着するなど、時間がかかることもデメリットの一つだろう。

 また、インプラントは継続的にしっかりメンテナンスをしていかないと歯周炎を引き起こす可能性もあり、痛みの原因にもなる。さらに、インプラント治療は基本的に保険診療ではないので、1本につき20万~60万円と、高額な医療費がかかることも挙げられる(※1)。

 人の永久歯は一度失ってしまったら取り返しがつかない。いくらインプラントでその代替ができるとしても、ホイホイと簡単にできるほど、インプラントのハードルは低くないだろう。

インプラント周囲炎は異なる細菌が引き起こしていた!?

 インプラントのデメリットの一つ、歯周炎。これはインプラント後のメンテナンスに問題があるとされている。インプラントが急速に普及するなか、治療後に発症する歯周炎(インプラント歯周炎)に対する治療は、いまだ確立されていない(※2)。

 東京医科歯科大学の研究では、インプラント周囲炎と(普通の)歯周炎を発症した成人12名のプラークから細菌RNAを抽出し、両疾患に関わる細菌種の解明とその機能を検討した(※3)。その結果、インプラント周囲炎と歯周炎はほぼ同じ病態を示しているにもかかわらず、検出された細菌種の割合は異なり、その原因細菌群は異なることが示されたのだ。歯周炎と同じ治療を行ってもインプラント歯周炎には効かないことの理由の一つがここにあった。このことにより、現在の治療法の見直しや新たな治療方略の確立が期待され、さらなる普及へとつながるだろう。

まずは日頃の口腔ケアを見直そう

 口は消化器官の入り口として、食べ物をまず歯で細かくする働きがある。もし、食べた物を歯でしっかりかむことができないと、腸での栄養素の消化・吸収にも悪影響を引き起こすことにもなる。まずは日々の口腔ケアをきちんと行い、しっかりと噛める自分の歯を残すことが大切だ。

インプラントを入れることになってしまった場合は…

 万一、虫歯などによって歯を失ってしまい、インプラントを入れることになった場合は、はずは今までの口腔ケアや習慣を反省し、見直してみてほしい。インプラントは骨髄に人工物を埋め込んでいるのだということを意識し、より一層、自分で責任をもって日々の口腔ケアを行うことが重要となる。インプラント周囲炎を引き起こさないために。

 予防医学が提唱されることが多くなった近年だが、口の中も例外ではない。美味しいものを、美味しく食べられる幸せと、健康のために、日々の口腔ケアを大切にしたいものだ。

参考・引用

  • ※1:インプラントネット インプラントの費用について - 相場は? http://www.implant.ac/implant_html/care/ kiso/nagasaki_hiyou.htm
  • ※2:日本の研究.com インプラント周囲炎の原因となる細菌群集構造を解明 —複合細菌感染症の新たな診断モデルとしても期待 https://research-er.jp/articles/view/49340
  • ※3:Distinct interacting core taxa in co-occurrence networks enable discrimination of polymicrobial oral diseases with similar symptoms http://www.nature.com/articles/srep30997

WRITER

Hashimoto.M

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