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CIRCL編集部

夜食は逆効果?!夜間の勉強や仕事で記憶力を上げるには

記憶力を良くするには、どうしたらいいのだろうか。誰もが知りたいこの疑問を解明しようと、脳科学からも記憶を探る研究が行われている。

脳科学の研究の結果では、夜食は脳にダメージを与えるため記憶力を下げること、空腹の方が記憶力がアップすることが分かってきている。夜遅くまで勉強している時に、おなかがすいたからと夜食を食べたりしていないだろうか。頑張りが夜食で帳消しにならないように、夜食が脳に与えるダメージをご紹介しよう。

脳と食事と睡眠の関係

アメリカ、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で概日リズムと睡眠の研究をしているDawn H Loh 博士らの研究チームは、本来ならば寝ている時間に食品を食べることで、脳の海馬が損傷する可能性があると発表している。

例えば試験勉強などで夜遅くまで勉強していて夜食を食べる場合や、夜勤やシフト勤務で食事が夜中になる場合などが考えられる。試験勉強の場合は、親がよかれと思って用意した夜食が、かえって勉強の邪魔になってしまう可能性があるのだ。

海馬は記憶装置

海馬は、大脳皮質側頭葉の一部にあり、新しい記憶の貯蔵装置としての役割を果たし、記憶力に大きく関係している。そして長期記憶の形成には、海馬のCREBというタンパク質因子が重要な役割を果たしている(※1)。

そして、ほとんどの臓器は、約24時間周期のサイクルの独自の時計を持っている。そのような体内時計は光の影響を受けるが、近年では食事のタイミングが概日リズムや消化器官などの臓器にも影響することが分かってきている。

研究チームは、食事の時間帯が変わることで、脳の学習と認知プロセスにも影響があるかどうかを調査することに決めた。

食事時間と学習や認知の関係を調べた

Dawn H Loh 博士らの研究チームは、12匹のマウスを2週間飼育して餌や水を食べる行動パターンなどを観察した。その後、2つのグループに分けて食事時間の条件を変え、食事時間の海馬への影響を調べた。

1つのグループは、マウスの活動時間帯に1日6時間、餌を自由に食べられるようにした。もう1つのグループは、普段マウスが寝ている時間にのみ、餌を食べられるようにした。その後、マウスの学習や認知についてテストをして調べた。

寝ているべき時間に食べると認知力が低下した

その結果、普段寝ている時間に食事をしたマウスたちは、学習と記憶をサポートしている脳の海馬の領域が変化しており、認知力が大幅に低下していることが分かった。マウスの脳内のCREBを調べると、CREBもまた下落していた。

認知力が下がる理由

また、通常の時間外の食事は、体内のメインの概日リズムには影響を及ぼさなかったが、海馬内にある体内時計では概日リズムのタイミングがずれてしまっていた。これらは、海馬の概日時計のずれが、認知を損なうことを示唆している(※2)。

これらマウスでの実験がヒトでも同様の結果になるとは言い切れないが、ヒトでも通常食事をする時間に食事をすると、海馬による認知力を損ない、記憶力が悪くなる可能性はあるようだ。

空腹の方が記憶力が上がる

かえって空腹状態の方が、記憶力が良くなるという研究もある。東京都医学総合研究所の平野恭敬氏や齊藤実氏らは、空腹状態になると記憶力が上がることを明らかにした。

ショウジョウバエを用いた実験では、 空腹で血糖値をコントロールするインスリンが低下すると、インスリンに抑制されていた記憶に関わるタンパク質のCRTCが活性化され、記憶力が良くなることが分かっている。CRTCは、ヒト体内にもあるため、ヒトでも同様の結果になる可能性があるという(※3)。

どちらの研究からも、夜中に夜食を食べながら勉強することは、認知力も記憶力も下げる可能性がある。夜に勉強や仕事に臨む人は、概日リズムを崩さないよう睡眠と食事の時間にも気をつけた方が成果は上がりそうだ。

参考・引用

  • ※1:日本神経科学学会 http://www.jnss.org/141113-03/
  • ※2:eLIFE https://elifesciences.org/content/4/e09460
  • ※3:JST http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130125/index.html

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